ファスト映画で観たつもり、知ったつもりは鑑賞ではない
ファスト映画なるものの存在を知ったのは、先日の逮捕者の報道からだった。通常2時間程度の映画を10分程度にまとめて紹介するユーチューバーの動画のことである。よくある公式の映画予告と違い、本編映像をダイジェストに編集し、結末まで明らかにする。感想や考察を装っているが、動画投稿者は視聴者数に応じて広告収入を得ており、あきらかに著作権法違反である。映画界全体での逸失利益は実に900億円超えだと見込まれている。とある20代の投稿者はマスコミのインタヴューに応じ、「古い映画(ただし著作権切れではない)を紹介することで、注目を集め、映画界の発展に貢献していた」「収入は一部しかなく、権利者と折半していたので合法だ」と主張している。驚くべき事態だ。これまでレンタルDVDやらコミックやらを複製した海賊版の売り手でも、このような場違...ファスト映画で観たつもり、知ったつもりは鑑賞ではない