耳順 Long Good-bye 2025・06・30
今日の「お気に入り」は、井上靖さんの長編小説「孔子」の中にある主人公で語りてでもある蔫薑(えんきょう)の言葉。引用はじめ。「”六十にして耳順う”、”七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず”、――どちらも、いい詞であります。一つは、六十歳になったら人の言葉が素直に耳に入って来るようになった、こういう意味でありましょうか。それから、もう一つは、七十歳になったら、自分の心の欲するように振舞っても、道を踏み外すようなことはなくなった。たいへんな自信であります。」「六十歳の子について、七十歳の子について、いかに子が非凡であったかということを説明するには、この二つの詞は、非常にぴったりしたものではないか、と思います。」「ただ問題は、この言葉が誰の口から発せられたか、ということであります。」「私の場合は、古今東西に...耳順LongGood-bye2025・06・30