雪に戯れて (13)
圧雪され滑りやすい道路の両側には除雪された雪が高く積まれ、山肌に沿い眼下に流れる川幅の広い川に沿う様に細い道が続き、運転中の健ちゃんが後ろを振り向くこともなく「まだ、大分先なの?」と声を掛けたところ、美代子が「もう少し行くとバスがUターンする駐車場があるわ」と、大助とのお喋りをやめて答えた。ほどなくして、除雪された雪が壁の様に積み上げられた広い場所に到着して、皆が車から降りて頂上を見上げると、想像していた以上に丘陵は広く急斜面や平地を織り交ぜて高く、美代子が「右上に細長く灰色に見える校舎がわたしの通う中学校なの」「私の家は校舎の近くだゎ」「頂上の真ん中辺りにポツント見える小屋が炭焼き小屋ょ。今は正月休みが終わって皆都会に帰りスキーをする人が少ないゎ」と地形などを説明していたが、健ちゃんが「これは登るのに大...雪に戯れて(13)
2025/05/14 06:10