大助は、ケーキを食べるのを止め無言で腕組みをして、奈緒の身の上話を神妙な顔をして聞いていたが、話が途切れたところで「奈緒ちゃん、判ったよ」「これまでに、そんなことを少しも顔にも出さずにいたので、まさかと思い驚いてしまったが、奈緒ちゃんの我慢強さの秘密が判り、女の子なのに凄い精神力の持ち主だなぁ。と、今更ながら感心してしまったよ」と呟くように言って慰めた。彼女が頬に流れる涙を拭いて語り終え、少し落ち着きを取り戻したところで、彼は「さっきも、一寸、話したけれども、どおりで僕のお袋が<お前が、奈緒ちゃんと仲良く交際してくれるなら母親として安心して見ていられるわ>と言っていたが・・」「勿論、ほかの女友達については、レット・カードだってヨッ!」と苦笑して話したあと、何時も姉に厳しく言われているためか、余計なこととは...雪に戯れて(7)
2025年(令和7年)4月25日(金)庭の花たち。サクラソウ。手をつながれ児は児を見つむ桜草小栗佳妣奈(京鹿子編歳時記)。シラン:花言葉「変わらぬ愛」「あなたを忘れない」など。水仙の一種・オータムナルシサス。花言葉:「自惚れ」「自己愛」カレンデララ。冬知らずの小柄な花です。ヤグルマソウ(矢車草)か細さに寄り合ひ立てる矢車草井尻初枝(京鹿子編歳時記)。以下二つは自宅外。有明公園のピンクの牡丹桜です。風に揺れていました。これは知人宅の藤。「もう峠を越えている」と知人が話してくれました。いらっいらっしゃいませ、コメント欄はオープンです。春の花々(続編)・・・2025年4月
圧雪され滑りやすい道路の両側には除雪された雪が高く積まれ、山肌に沿い眼下に流れる川幅の広い川に沿う様に細い道が続き、運転中の健ちゃんが後ろを振り向くこともなく「まだ、大分先なの?」と声を掛けたところ、美代子が「もう少し行くとバスがUターンする駐車場があるわ」と、大助とのお喋りをやめて答えた。ほどなくして、除雪された雪が壁の様に積み上げられた広い場所に到着して、皆が車から降りて頂上を見上げると、想像していた以上に丘陵は広く急斜面や平地を織り交ぜて高く、美代子が「右上に細長く灰色に見える校舎がわたしの通う中学校なの」「私の家は校舎の近くだゎ」「頂上の真ん中辺りにポツント見える小屋が炭焼き小屋ょ。今は正月休みが終わって皆都会に帰りスキーをする人が少ないゎ」と地形などを説明していたが、健ちゃんが「これは登るのに大...雪に戯れて(13)
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